NO ONE is SOMEONE

空疎な風に想うまま 趣味、人生感、記憶を文字へ

夏休みの大冒険

こんにちわ、
夏が終わるな…と思う頃合に
時々だけど想い出す事が御座います。


私の初めての一世一代の大冒険


私は幼稚園から小学1年の間だけ、
身の回りの世話をして下さった女性が居ました。


今でも彼女は育ての母親だと思っています。


母親ではない事は理解してましたが、
血の繫がり関係なく大事な人でした。
手を繋いで歩いてくれた唯一の人だった。


小学1年の冬に事情もあって一家離散。
裸一門で彼女と私と姉は家を失った。


真夜中、朝、昼、ひたすら歩いて家探し。
歌を歌い言葉遊びをして愉しかった記憶だけ。
当人にとっては遠足気分で彼女が居れば、
私には問題ない出来事だったのです。


3都ほど歩き無事に辿り着いた祖母の家で
一時避難する事になりましたが、
彼女の存在は拒否されてしまいました。


春休みの間の2週間だけ許しを貰い、
頼れる所で1泊、数泊と血縁、知人宅で過ごし
小学2年生の春にお別れをしました。
時々は彼女の家に外泊を許して貰えましたが、
大人の事情は理解してても悲しかった。


此処ではじめて
別れる寂しさを知って泣いた。


そんな夏休みのある日、
彼女の家に連泊をしていた時の事です。
遊園地の帰り道に彼女はこう言いました。


「NOONEチャン、私と一緒に暮らさない?」


何を迷う必要があるのか。
その言葉を待ってたよに私は「うん」と即答した。


「名前を変えなくてはいけないかもしれないよ?」
「良いよ」


何を躊躇う必要があるのか。
此れは犯罪になる事も薄々と感じておりましたが、
私は名前も家も全て捨てても彼女と居たかった。


私がもう少し大人なら彼女だけの罪になる、
そう知って止めたかもしれませんけど稚拙でした。


彼女と最高の夏休みを過ごした最後8月31日
私と彼女は手を繋いで長い坂道を下って
見上げた空はとても美しく煌いていた



転校届けを提出しに学校に続く坂道を
下る途中で突然、雨が降り出した。


「雨、降ってきたから、今日止めようか?」


彼女は立ち止まって私に尋ねました。


「行こうよ、あと少しだよ?」


私は彼女の手を引いて前に進みました。
早く私は彼女の娘になりたかったんです。


明るい未来しか見えてない私と違って
彼女はこの計画が失敗する事を、
彼女は私と決別になる結果を知っていた。


だから、足を止めて拒んだのかもしれない。


神様も雨を降らして邪魔をした。
これは失敗するよ行かないで…
私への警告だったかもしれない。


だから私はこの時の事を一番覚えてる
激しく後悔して自分を責めた


何故、歩くのを止めなかったのか
今となっては正解なんです。


さて大冒険の結果は惨敗。
学校側は祖母を呼び寄せており捕獲。
火曜サスペンスのあの有名な武器で
姉に何度もどつかれました(笑)


これは私と彼女の夏の大冒険
今まで誰にも言わなかった。
知り合いには隠しておきたいんだよね。
ちょっと面白みに欠ける話だからかな。


既知には面白い話で笑ってて欲しいです。
私に出来る事はこれしかないですから。


こんなでも、
私は自分の人生は面白いと思ってます。
普通じゃ経験出来ない事も沢山してきた。
これって自分トクじゃね?なんてね。


人生の半分に到達して
私は人生を振返り、先を見詰ています。


期待と不安、まるで夏休みの冒険みたい。



人それぞれ苦しみや悲しみを抱えてる。
誰かと比較して大きかろうが小さかろうが、
悲しみは悲しみに変わりなし。


人生は修行、人生は学び舎とも言います。
苦しみ悲しみ、困難は試練として、
其処から得たものを喜びたい。


当然など何もない。
授かった命、五臓六腑、四肢肉体、縁、
存在ありきもの全てに感謝し喜べる。


喜び笑いある人生こそ最良なり。
ありがとう