NO ONE is SOMEONE

空疎な風に想うまま 趣味、人生感、記憶を文字へ

折れた傘2本

こんばんわ、
日本列島に台風滞在中ですね。


学校は警報でお休みになりますが、
社会人の方は本当に世知辛いですよね。


交通手段が遮断されようが出社を求められ、
雨風の中で傘を持って携帯で交通情報を掻き集め、
一時間に数台しか来ないタクシーの行列に並ぶ。


嗚呼、世知辛いぜ、日本!


私も社会人であれば、
そう何度も心で叫んで出社したか数えきれません。


そんな時、
TVや周囲から漏れ聞こえる言葉が


「通勤、頑張ってください」
「通勤にご注意ください」


何をどう頑張って、どう注意するんだろう
なんて疲弊する精神状態だと思いませんか?


それでも思わず、
私もきっと「頑張って!」と言いたくなります。


表現のひとつである言葉は色々な顔を持っています。
額面通りの言葉 裏に想いを秘めた飾りの言葉。


頑張ってに秘めた想いへ、私は感謝したい。


目や耳の心のずっと奥 
心のアンテナに響く優しさに…



さて、聖人君子を気取りましたが、
私は台風に負けて欠勤した事が1度だけあります。


大変な雨量と暴風で、
外に出て1分もしない間に全身はびしょ濡れ、
傘は煽られて3分もたず裏返って骨折り状態。


それでも負けじと戦いました。
遅刻するが出社する意向を勤め先に連絡。


出社準備を整え台風の勢力は膠着状態のまま、
我が家の最後の傘1本握り締め外に出ました。


しかし、自然の驚異は半端ない。
また3分でノックアウトしました。


全身びしょ濡れ、傘は引っ繰り返り
右に左に煽られ千鳥足。


台風中継でよく流れてる光景を
実体験してひとりで雨の中で大笑いでした。


そして濡れ鼠の私は、
勤め先に電話でこう言いました。



「欠勤致します。
 家の傘2本全て折れて、私の心も折れました」