NO ONE is SOMEONE

空疎な風に想うまま 趣味、人生感、記憶を文字へ

乱心タウン/山田宗樹先生/小説

今日和・ω・二日寝てた記憶しかない。
お花見日和の連休はまるで春の教室の
授業のように流れ行く…春の魔法か。


自非を認めず責任転嫁する小癪さを暴露し、
今日は昨晩読み終えた小説を粛々と語ります。


乱心タウン/山田宗樹先生
幻冬舎出版/お奨めランク★★★

▨ご紹介文▨
著名人や富豪達だけの為の仮想高級住宅都市には
各家庭内で湧き上がる憎悪、強欲、傲慢さが渦巻く


主人公は街の安全を司る庶民代表の警備員と恋人
そして妻子ある清掃委託業者
彼等は市民から最下層の扱いで軽視されながらも、
信念と誇りを抱き庶民的であれど幸せだった。


しかし、街で起こる事件に巻き込まれた清掃員
自社や同僚の為に奔走するも、自己中心的な思惑
や無知な悪意に飲み込まれ
てゆく。


警備員事件の裏側に潜む不穏に気付きながら、
最後には街を守る警備員である誇りを捨てる。
警備員としての誇りより尊いものとは何か
それこそ表面的にしか幸福感を得られず、
悪鬼に憑かれた市民が失ったもの
だろう。


▨読後の感想▨
各家庭の不協和音と主人公達の背景の部分である
序盤100頁到達まで何度も途中放棄しました。
本の世界観に中々入り辛く3度目の挑戦で読破。


3分2辺りから世界に入り込め、最後半分は
もう一気に読み切れるほど緊迫して面白い


全体的にはコメディタッチ路線で愚かな人間
模様を皮肉ったブラックユーモアーでした。


市民の乱心さが浮き彫りになればなるほど、
逆位置の清掃業者の人情話にグッとくるし、
警備員の恋話には温かい感情が抱ける点もある。


しかし、長編で皮肉を読み続けるのは正直、
ギャグでもしんどさがどーしても私には残る
コメディとして最後の結末読む人には爽快
善悪切り分けた正義が勝つ白黒さは・ω・悩…。
自業自得と言えど、ちょっぴり悲しいね。


今日のおまとめ/自分メモ
山田先生と貫井先生はコレで現出版本は、
完全読破しましたので新しい作家探ししよ。
誰かのお奨めから物色する・ω・♪どきどき。



御前のせいだ
他者を指差す先


其の瞳に映る
己が吾身を指差した


他非に埋没する自非
此の瞳に映る


自非とは慈悲の心なり


誰のせいでもなく
共に非を受け止めてみりゃ
共に温かな灯が必ず照らす


曇り瞳に誰も何も映らず
瞼を閉ざし暗闇に問えば
赦しの気風が吹き抜ける


仕様が無い不条理


誰が何がと
非難したとて暗闇で
瞼を開くのは己の力のみ